私がこれまでに働いた保育園では、その大半で未満児クラスのドアにカギをかけていました。しかし、「カギをかけるのは不適切保育」と指導している保育園もありました。
そこでX(旧Twitter)を利用してアンケートを取ってみました。
Xアンケートの結果
2023年12月に実施したXのポストを利用したアンケートには112票の回答をいただきました。
その結果はこちらです。
未満児クラスのドアにカギをかけるか・かけないか
回答 112票
- かける…57票 (50.9%)
- かけない…26票 (23.2%)
- 時と場合による…29票 (25.9%)
Xポストのリンクはこちら↓↓
結果から、半数以上の人が未満児クラスのお部屋にカギをかけている保育園で働いていることがわかります。かけないと答えた人が23.2%で4人に1人くらいですね。
カギをかける・かけない|その理由
理由としていただいたコメントは次のようなものでした。
カギをかける理由
- 配慮の必要な子の飛び出し防止
- 子どもの扉の開け閉めによる事故防止
- 脱走防止
- 不審者の侵入予防
カギをかけない理由
- 保育者が見ているから施錠は不要
- 施錠は軟禁しているみたい
- 中で事故がおきたとき外から助けに入るため
時と場合による人も、配慮の必要な子の対策でやむを得ないときにカギをかけているようでした。
保育所保育指針では、保育室に施錠をするかどうかまでは言及されていません。
「安全な環境の下で子どもが探索意欲を満たせる」
とされる「安全な環境」が優先されているのか、保育者の気持ちが優先されているのかというところが少し引っ掛かりました。
ただ、ここではどちらが正しいかは断定できません。
ここにあげられたのは”X”という不確定要素の多い場でのアンケートですし、理由も保育園に聞いたら、もっとちゃんとした具体的な理由が聞けるのではないかと思います。
私たちはどう対応すべきか
今回、要配慮児が部屋を飛び出す行動を危険と考えてカギをかけたことで『鍵をかけることは不適切』と判断されたことがきっかけで実施したアンケートから、『カギをかける』と回答した保育施設が半数を超えることが分かりました。
しかし、自分が正しいと思っていても保育園の方針として決まっていれば、やはりそれに従いながら工夫して保育をするしかないでしょう。
もちろん、課題として取り上げてもらって議論するのもアリです。
ただ、国試組保育士が入職してまもない段階で意見するのはおすすめしません。
そのルールになった経緯、歴史がその保育園にあるので、むやみに踏み込めない問題なのです。
同じ保育所保育指針に沿って展開されている保育。
仕事中の服装についてのルールなんて些細なことだけでなく、子どもの安全や活動に影響のあることでさえ、このように違いが生まれるという、とても興味深い例でした。
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