「自分より年齢の若い先輩とうまくやっていけるか不安…」

こんな相談をいただきました。

特に社会人経験がある方や子育て中・子育て経験者の方は若い先輩との関係に悩むことがあるようです。

「後輩」という立場を忘れない

私も前職からの転職で、ひと回り以上若い先生と一緒に働いたことがあります。その先生、とっても頼りになる先輩でした。

その若い先輩は、子どもたちとの関わり方や保育の技など、保育の現場ではとても経験豊富で、教わることばかりでした。時には保護者対応で、どういう言い回しをしたらいいか、私が相談されることもありました。

「知っていることを言いたい」欲をおさえて

「私は子育て経験があるから…」
「前の職場ではこうしていたから…」

ついこんなふうに考えたくなりますよね。確かに、生きてきた年数分の経験は貴重です。でも、それを「私の方が知っている」という態度を出してしまうと、先輩を尊重していないように見えてしまいます。

たとえば、子育て経験は役に立ちますが、子育てで「親として知っている」ことと「保育園という現場で必要なこと」は、必ずしも同じではないからです。

先輩風を吹かさないために

では、具体的にどう接すればいいのでしょうか?

1. まずは「教えてください」の姿勢

「これってどうするんですか?」
「やり方を教えていただけますか?」

こういう質問を素直にできる人は、良い関係性を築くことができます。
自分よりずっと若い相手にも、教わる姿勢で素直に率直に質問できる人はすごく好感が持てました。そういう人の方が、逆に頼られたりもするんです。

「年上の後輩だから扱いにくい」と思われるか、自分を尊重してくれる「話しやすい人」と思われるか。どっちが得だと思いますか?

2. 自分の経験を披露しない

「私の前職では…」「私の子育てでは…」といった話は、聞かれない限り出さないほうが無難です。

どうしても言いたくなったら「以前、別の場面で◯◯というのを見たことがあるんですが、こういうときはどうなんでしょう?」という質問形式にすると、先輩の知識を尊重する姿勢が伝わります。

3. 仕事以外でも上から目線にならない

休憩時間の何気ない会話でも、「若いからわからないだろうけど」「私たちの世代は」といった視点での話は避けましょう。年下の先輩も一人の大人です。自分が新卒だったころ、年上の方々に対してどんな感情を持っていたか、思い出せますか?保育の現場で人生の先輩である必要はありません。

4. 相手の専門性を尊重する

例えば若い先輩が「この子、発達に気になる点があるかも」と言ったとき、「いやいや、私の子もそうだったけど全然大丈夫だったわよ」などと軽くでも否定するのはNG。

保育の専門家としての意見や観察には、必ず理由があります。たとえあなたが子育て経験者でも、一人の子を育てた経験と、何十人もの子どもを見てきた保育のプロの視点は違うことがあります。間違ってるな、と思っても今は言わない方がいいと思います。

リスペクトがあれば自然と関係は良くなる

相手を尊重する気持ちがあれば、言葉づかいや態度は自然と丁寧になります。先輩への敬意は年齢に関係なく、「保育現場での経験」に対するものだと考えると、素直に接することができると思います。

私も「教えてもらう」という気持ちを忘れずにいたら、若い先輩との関係はとても良好になりました。今では年齢差なんて全く気にならなくなっています。

互いを尊重し合える関係

若い先輩との関係で大切なのは:

  • 自分は新人だという意識を持つ
  • 子育て経験や社会人経験をひけらかさない
  • 相手の保育のプロとしての経験を尊重する
  • わからないことは素直に聞く

年齢は関係なく、互いを尊重し合える関係が築けるといいですね。

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