2024.5.29配信

「保育士は声が大きい方がいいのか?」と聞かれたら、皆さんはどう思いますか?答えは意外かもしれませんが、「NO」なんです!

「えっ、そうなの?」と思うかもしれませんね。実際、声が大きいと子どもたちにしっかり伝わると思うのは自然なことです。

でも、現実はちょっと違います。

声が大きいと逆効果?

実は、声が大きいと、逆に子どもが話を聞かなくなり、騒いで落ち着かないという事態が起こることが多いんです。
保育者が大きな声で話すと、子どもは興奮しやすくなるからです。

落ち着いて話を聞かせたいときも、大きい声では子どもが興奮してしまい、お部屋がざわついてしまいます。

もし、注意するときに言うことを聞かせようと声を張り上げたら。
その時は効き目があったように見えますが、それはただビックリしたり、怖くて黙っただけ。
理解して静かになったわけではないので、何度でも同じことを繰り返します。

そして、そのうち大きな声にも慣れて効き目もなくなっていきます。

声の小さい保育士でも大丈夫

声が小さい先生でも、子どもたちが集中して話を聞くし、落ち着いた雰囲気を作り出せることがよくあります。
実際、声の大きい先生よりも、子どもたちが落ち着くことが比較的多いんです。

これは、「先生は何を言っているのかな?」と子どもの興味を上手く引き出せたから。

もちろん、声が大きいこと自体が問題なわけではありません。
声を張り上げずに落ち着いて子どもと接することができれば、子どもも自然と落ち着きます。

大事なのは声の大きさよりも、話し方や話す内容、タイミング、そしてテクニックなんです。

ベテラン保育士のテクニック

ベテラン保育士は、そのあたりのテクニックがすごいですよ!
子どもたちが騒いでいるときに、話を聞かせたいとき。大声で呼びかけるよりも落ち着いて話す方が、子どもたちも自然に耳を傾けます。

「あ、子どもたちは先生の話を聞きたいと思ったんだな」
とすぐわかります。
それはもう、実際に目にすると感動するくらい!

声の大きさだけではありません。

子ども一人と目が合うとニコリ。そしてうなずく。
一人ひとりにそうしていくことで、子どもは「先生はなにかするんだな」と気づきます。そして、自分と目が合ってニッコリうなずいてもらえたことで、自分の態度を認めてもらえた気持ちになります。

大事なお話が始まるよ!という合図を決めている先生もいます。
ゆっくり手をたたき始めると、気づいた子から一緒に手をたたき始めて、徐々にお部屋は静かになります。

声の大きさよりも、どれだけ子どもと上手にコミュニケーションを取れるかが鍵なんですね。

だから、声が小さいからといって不安になる必要は全然ありません。

むしろ、そのままの自分で大丈夫!

もちろん、声が大きい場合は、話し方やタイミングを工夫することで、もっと効果的に子どもたちと接することができます。

先輩のテクニックを学ぼう

もし職場に子どもたちが静かに耳を傾ける先生がいたら、その先生のやり方をしっかり観察して真似してみてください。
先輩のテクニックを真似することで、自分のスキルもどんどん向上していきますよ!

最初は上手くいかないかもしれない。
それでも、声の大きさにとらわれず、子どもとのコミュニケーションを大切にしましょう。

自分らしい声で、効果的に子どもたちと接することができれば、それが一番です。