保育士試験に合格して、いざ就職活動!「未経験OK」「研修あり」の求人を見つけると、「ここなら安心して働けそう♪」って思いますよね。
でも、ちょっと待って。今回は「未経験OK」「研修あり」の現実についてお話ししたいと思います。
「未経験OK、研修あり」の裏側
求人サイトで見かける「未経験OK」「研修あり」の文字。実は、この言葉には少々注意が必要です。
なぜかというと…保育現場の多くは「人手不足」が深刻。人を確保するために「未経験OK」と表示している可能性があります。
そして、もし「研修あり」とまで書かれていたら…もちろん本当に充実した研修があるところもありますが、残念ながら「研修」の内容は園によってかなり差があります。
面接で「研修はありますよ」と言われる場合も同じです。
私のところにも、「研修があると言われたけど、実際は『見て覚えて』だけでした」という相談が何件か寄せられています。
なぜ保育現場で研修が難しいのか
一般企業の新人研修を思い浮かべてみてください。担当者がついて、時間をかけて作られたカリキュラムに沿って数日〜数ヶ月かけて教育していきますよね。その間、会社は新人にお給料を払いながら、指導担当者のコストもかけて育てます。
これは、将来的に会社に貢献してくれる人材への「投資」なんです。
でも、保育園では…
・そもそも新卒以外の未経験者を受け入れた経験が少ない
・様々な背景の試験組に対する研修プログラムを作る余裕がない
・指導に時間を割く余裕がない
・人手不足で日々の業務に追われている
つまり、試験組保育士に対して、しっかりとした研修システムを持っている保育園は、残念ながらまだ少ないといえるでしょう。
どう向き合えばいいの?
「え〜!じゃあ私たちどうすればいいの!?」って思いますよね。
でも、これを知っておくだけで、心構えが変わります。
大切なのは…
- どこの園でも「手厚い研修」を期待しすぎないこと
- 「教えてもらえない」と腹を立てず、むしろ「自分で学ぶ」覚悟を持つこと
- 未経験でも即戦力になるための準備を自分でしておくこと
これを前提にしていれば、実際に入園してから「思っていたのと違う!」というギャップに苦しむことが少なくなります。
自分でできる準備
では、どんな準備をしたらいいでしょう?
- 保育の基本的な流れを事前に学んでおく
- 子どもの年齢ごとの特性を理解しておく
- 簡単な手遊びや絵本の読み聞かせなどのレパートリーを持っておく
- 実習生のつもりで、「見て学ぶ力」を磨く
- クラス担任は記録の書き方を学んでおく
こうした準備をしておくと、たとえ研修が不十分でも、自分で吸収していける力が身につきます。
希望はあります!
「じゃあ、試験組は見放されているの?」って心配になるかもしれませんが、そんなことはありません!
現場体験や研修会など、自治体による未経験保育士をサポートする施策が少しずつ増えています。「はじめての保育士準備講座」のような、試験組保育士を応援するサポートも増えてきています。私も準備講座をさらにパワーアップして、みなさんのデビューを応援する予定です。
保育の世界は確かに厳しい面もありますが、子どもたちの成長に関われる素敵な仕事。現実を知った上で、しっかり準備をして飛び込めば、きっと素晴らしい経験になりますよ♪
あなたが笑顔で保育士デビューできることを願っています。
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