辞める時は「もうムリ!」「二度と保育なんてやらない!」って思ってたのに、時間が経って振り返ると「今ならできそうなのに」って思う。この感情、不思議ですよね。
なぜ「今ならやれる」と思うのか
自分でもこの気持ちがよく理解できなくて、ずっと考えていました。そして出た答えが「私が成長したから」なんです。
辞めた当時は耐えられなかった人間関係や理不尽なルールに対して、知らないうちに「耐性」がついてきているんですよね。似たような状況に遭遇しても、以前のように頭に血が上ることなく対応できるようになっている。
要するに「大人になった」のかな(笑)。
以前の職場では、先輩保育士に理不尽に怒られると、言い返せなくて悔し涙をながした私も、今なら「またか」くらいで流せるようになったし、冷静に返すこともできるようになっています。これって、間違いなく成長ですよね。
(歳を取ってずうずうしくなったとも言える)
転職から得られるものも大きい
私がこれまで働いてきた園では、どこも毎年のように新しい保育士が入れ替わっていました。
辞めるってそんなに簡単に決められるものじゃないし、かなりエネルギーをつかうもの。それだけの人が毎年「覚悟を決めて」退職してる。
次に期待をかけて、あるいはこの現状から逃れるために辞めていくんだけど、「次」が必ず今より良くなるとは限らないですよね。
でも、得ることも多い。
- 離れることで見えてくるものがある
- 気持ちの整理がつく
- 前向きな思考になれる
- 新しい環境での経験が積める
これって、同じ場所にずっといたままでは得られなかった成長かもしれません。
保育士の転職は一般企業の転職とは少し違う
試験組の保育士さんから相談を受けると、時々「ここで辞めたら職歴に傷がつくから…」という声を聞きます。その気持ち、すごくわかります。
でもね、保育士の転職って一般企業の転職と少し違うんです。
一般企業では「転職を繰り返すと履歴に傷がつく」というイメージがあるけど、保育士の場合はそこまで問題になりません。なぜなら、どこも転職者だらけなんです!
実際、私より後に新しく転職してきた保育士さんたちは、みんなまともだったし、感じの良い人でした。保育園側も「ヤバい保育園」があることや「ヤバい保育士」がいることをよく知っているので、すべての園が必ずしも「転職=問題あり」とはしていないんですよ。
無理して耐える必要はない
もし今、「とても耐えられないけど、職歴に傷をつけるのは避けたい」と考えて苦しい毎日を送っている人がいるなら、ちょっと周りを見渡してみてください。
あなたの職場のメンバーの中に、転職してきた人はいませんか?きっといっぱいいると思うんです。
無理に我慢する必要はありません。転職することで見えてくるものや得られる成長もあります。今の環境で頑張ることも大切ですが、自分自身を大切にする選択も時には必要です。
「耐えられない」と感じるのは、あなたが悪いわけじゃないんです。環境を変えることで、また新しい自分と出会えるかもしれません。
そして数年後、「今ならあの保育園でもやっていけそう」と思える日が来るかもしれません。