私には子どもが3人います。
保育園で働き始めたときは、まだ3番目が生まれる前で、まさに子育ての真っ最中でした。

もちろん、子育ての経験があるからといって、保育が楽にできるわけではありませんでした。
保育士としての専門的な視点で子どもたちに対応することに慣れるまでには、時間がかかりました。

やっぱり、子育てと保育は別物なんですよね。

それでも、子育て経験が活きる場面はたくさんありました。

子育て経験が保育で役に立つこと

例えば、子どもを抱っこすることには慣れています。

初めての人にとって、0歳児を抱っこするのはとても緊張することのようです。
もちろん、よそのお宅の赤ちゃんを抱っこするのは私だって緊張しますが、抱き方は知っています。

授乳に関する一連の手順も、飲ませ方やゲップのさせ方など、経験があります。
ミルクの作り方や哺乳瓶の洗い方だって知っています。

すっかり忘れたと思っていても、実際にやってみると意外とすぐに思い出すものです。

オムツ替えも子育て経験があれば慣れたものです。
寝返りを打ち始めた赤ちゃんがおむつ替えの最中に体をよじっても、経験があれば焦ることはありません。
手こずることはありますが、それでも慣れた手つきで対応できます。

また、小さな子どもの着替えを手伝うことにも慣れていますし、子どもの動きを知っていると、危険を予知することもできます。

走り回る子どもを止めるときに、腕を引っ張るようなことは絶対にしませんよね。

おもちゃで子どもと一緒に遊んだ経験があれば、その遊びを発展させるのも得意かもしれません。

もしお子さんと園児の年齢が近ければ、今流行っているキャラクターの名前や歌も知っているのではないでしょうか。

この知識はかなり役に立ちます!

子どもが知っている歌を口ずさむとすぐに反応してくれますし、お話のできる子とは好きなキャラクターの話題で盛り上がれます。

保育の指導案を考えるとき、我が子の過去の経験からアイデアを引き出すこともできます。

「2歳のときにはこんなことをしていたな」
「5歳のときはこういうことが好きだったな」

など、そういった思い出が役に立つんです。

子どもへの先入観は禁物

ただ、気をつけなければいけないこともあります。

保育園の子どもたちは自分の子どもと全く同じではないということです。

必ずしも同じものを好きになるわけではないし、同じ反応をするとは限りません。

子育て経験から「子どもとはこういうもの」という強い先入観を持ってしまうと、大きな失敗につながることもあります。

保育に役立つ子育ての経験も、最初のうちは、子育てとの違いを発見していく気持ちで接すると良いですよ。

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