保育士試験の合格者を対象にアンケートが実施されたことがあります。
そのなかで「最も学ぶ必要があると感じた知識や技術は?」という質問に対する回答の第一位が「障害のある児童への支援」でした。
そこで、今日は現場で私たちがどのように学んでいったらいいかを考えていきます。
発達に関する研修が受けられる人
私自身も現場で一番頭を悩ませたのが、障害のある児童の対応です。
特に、クラス担任でも加配保育士でもなかった私は、たまに担当することになると大変でした。(フリー)
信頼関係もできておらず、対応自体にも慣れていない状態で…。
すべての職員が発達に関する研修を受けるのかというと、実はそうではありません。
当時、外部研修の対象になっていたのは、その子のクラス担任や加配保育士でした。
外部の研修に参加した後、その内容を「園内研修」としてみんなで学習することはあります。
この「園内研修」も、すべての職員が対象になるとは限りません。
でもね、フリーや延長になると他クラスの職員以上に対象児との接点があるものです。
そのため、現場でのコミュニケーションがとても重要になります。
情報共有は現場で
支援の必要な子どもは、その特徴が一人ひとり違います。
発達障害のタイプが同じでも違うんです。
また、ひとりの子どもでも成長とともに対応は変化します。
これらの細かい対応の違いや変更は、現場で伝えあうことが多いのです。
会議に出ない職員は余計に、この現場での情報共有を大事にしています。
「昨日、この遊びがとっても気に入って15分も集中していたよ。」
「お米は一口をすごく小さくしたら全部食べたよ。」
「最近はおもちゃ箱をひっくり返すのにはまっているから気を付けて!」
常にこんな情報の共有をしています。
普段あまり接点がなく、情報の共有が難しい場合は、自分から情報を取りにいきましょう。
「〇〇ちゃんはどんな遊びが好きですか?」
「普段どうやってトイレに誘導していますか?」
「パニックになったとき、いつもどうしてますか?」
こんな感じで聞いてみて。
なかなか話す機会がないときは、普段からみんながどう対応しているか、どんな声掛けをしているか、その様子を気にして見ておくといいですね。
基礎知識は自分で学ぶ
書籍などで情報を集めるのも参考になります。
書籍、SNS Youtube セミナー、コミュニティなどを活用し、基礎知識や事例に多く触れることをおすすめします。
ただし、目の前の子どもにピタリとあてはまるとは限りませんし、保育園の方針とは違う考えの情報もあります。
まずは現場のやり方に合わせることです。
個人的に得た情報が必ずしも正しいとは限らないので、勝手な対応をしてはいけません。
それでも、
基礎知識を持っているだけで、現場での話が理解しやすくなります。
私自身も多くの書籍を読んできましたし、個人で講習を受けに行ったりもしました。
それでも悩むことが多いのが障害のある子どもの支援です。
現場でみんなと情報を共有し、試行錯誤しながら経験を積んで欲しいと思います。
== ここでちょっとご紹介 ==
私が最近、とても勉強になった学びの場があります。
保育×発達支援×子育てコミュニティ”ぴーす”さんです。(2024年9月情報)
月に1回のzoom交流会があり、児童発達支援の仕事についている人や社労士、社会福祉士、発達心理師の方や、私たちと同じ保育士など、様々な肩書を持つ人たちが集まっています。
コミュニティというとちょっと気おくれしちゃって、なかなか参加できなかったのですが、zoom交流会では顔出し無し、声出し無し、ただ聞くだけの参加でもOKでした。
前回は『保育発達の場でこうやったらうまく行ったよ』という事例の紹介でした。質問も含めてとて勉強になりました。
過去のアーカイブも視聴できますよ!
ほかにも発達支援に関する情報を発信している人はいっぱいいます。
情報のキャッチができるよう、アンテナを張ってみてくださいね。
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保育現場で働くときに必要な知識や心構えを20のステップで学びます。あなたの挑戦にご活用ください。