私がこのような情報発信をしている理由は、働き始めた頃の私のように、辛い思いをしている人が少しでも早く仕事を覚えて、現場に馴染んでほしいと思っているからです。
でも、そんなお節介が無くても、うまくいっている人はたくさんいます。
最初は、「運よく良い保育園にご縁があったんだな」と思っていたのですが、最近になってそれだけじゃないことに気づきました。
同じ保育園でも、傷ついて辞めていく人と、働き続けて経験を積んでいく人がいる。
それに気づいたことがきっかけです。
職場でうまくいかない原因は、多かれ少なかれ双方にあるとは思っています。
そうは言っても、原因の大半は保育園側にあるんじゃないか、というのが私の感想です。
では、同じ保育園なのに、うまくいく人とうまくいかない人がいるのはなぜでしょうか?
ここには、保育士側の原因も関係しているようです。
そう考えて、彼女たちを観察しながら、私なりに考えてみました。
これまでの経験値
社会人経験があると、そこでの基準で職場や労働環境を比較する人が多いと思います。
例えば、新しい仕事を覚えるときの手順や、入職時の手続き、有給や欠勤の扱いなどです。
これらの基準ができていることが、学生とは大きく違う点ですね。
もし前職の労働環境が今の保育園よりも良ければ、保育園が酷い職場に見えてしまいますよね?
逆に、前職が今の保育園より劣っていれば、「こんなものかな」ととりあえず受け入れて続けられる。
この差は、はっきりと目に見えて分かります。
だから、前職と比較して今の職場が劣っていると、どうしても悪いところばかりが目に入り、批判的な気持ちになってしまうんです。
逆に、苦労してきた人は今の環境を受け入れてやっていける。そう感じました。
新しい職場では、すべてが違うという前提でいた方が、気持ちが楽かもしれません。
笑顔
笑顔が素敵な人と、あまり笑わない人がいました。
あまり笑わない人はどんどん表情が暗くなり、短期間で退職してしまいました。
笑顔がないと「何か不満があるのかな?」と思われることがあります。
そうなると、相手の態度も変わってきます。
笑顔は相手に安心感を与え、話しかけやすい雰囲気を作ります。
ずっとニコニコする必要はないけど、会話のときくらいは笑顔を心がけてみてください。
せめて朝の挨拶だけでも、顔いっぱいの笑顔を実践しましょう。
仕事に対する姿勢
教わるのを待っている人っていますよね。
始めての職場で初日にいろいろ教わるのは当たり前って思うかもしれません。
でも、保育園はそうとは限りません。
いきなり現場に出て、やりながら覚えることが多いです。
そうなると、指示を待っているだけでは「そこにいるだけの人」になってしまいます。
何か指示されてもそれに専念しすぎて、「いつまでやってるの…?」なんて言われてしまうことも。
保育園では「自分からどんどん教わりに行く」姿勢が必要です。
目的がはっきりしている
どうして保育士になろうと思ったのか。
この先、どんな働き方をしたいのか。
さらに言えば、どんな生活を送りたいのか。
これをはっきりさせておく必要があります。
これは、仕事を探すときにも必要ですが、働き始めてからもとても大事です。
その保育園で、何を手に入れたいのか?
お金、スキル、経験年数、やりがい――。
それによって、その職場でどう行動すべきかが決まります。
勤務経験を積むのか、スキルを磨いてお手本となる保育士を目指すのか。
収入だって立派な理由です。
目的があやふやだと、働き方を間違えたり、何のために頑張っているのか分からなくなったりします。
逆に、目的がはっきりしていれば、多少の困難にも負けずに頑張れます。
耐性
これは、その人の年齢や経験、元々の性格で変わってきます。
同じことが起こっても、耐性がある人はスルーできるけど、耐性がない人は大ダメージを受けてしまいます。
これはどうしようもないことかもしれませんが、受け取り方次第で変わるんだよってことを知ってほしいです。
やっぱり年齢が上がるほど、逞しい人が多いですね。
前職がブラックだった人なんて、本当に強いです!
あるとき、理不尽に怒られそうな保育士に声をかけたことがありました。
つまらないことで嫌な思いをしてほしくなかったからです。
でも、その先生は「言われるだけですよね!」とニコニコ笑っていました。
いやあ、強いですよね。
彼女は着々と仕事を覚え、1年を過ぎた頃には誰よりも気が利く人になっていました。
実際に働いてみないと、保育園の本当の姿は分かりません。
だから、運も必要な部分はあると思います。
でも、自分の意識と行動を変えることで、その職場で頑張れる環境を手に入れることができるかもしれません。
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