2024.93配信
今日は私が院内保育園で働いたときのお話をします。
院内保育園といっても、運営管理をしている企業がどこか、病院の規模や子育て世代の働き方はどうなっているかなど、違いはたくさんあると思います。
それでも、一般の保育園と比べてだいぶ違うな、と感じる特徴もあります。
院内保育園を就職先として考える参考にしていただければ嬉しいです。
院内保育園の特徴
①幼稚園の通園支援がある
院内保育園は3歳になると、幼稚園に通い始める人が多くなります。
そのため、『通園支援』のある院内保育園は、けっこう多いのではないかと思います。
私のいた園にもあって、朝登園した子どもたちが迎えに来た幼稚園バスで出かけていき、午後にはまた幼稚園バスで戻ってきました。
そのため、午前中は0歳から2歳の子どもたちと過ごし、午後からは以上児さんが加わってにぎやかになります。
これは保護者にはありがたいですよね!
そのかわり、置いていかれる弟や妹が毎回泣いちゃったりするんですけど…。
②土日祝日や長期休みだけ来る子ども
延長保育のある幼稚園に通う子は普段は来ません。その子どもたちは幼稚園がお休みになると登園してきます。
その子どもたちは名前だけ知っていて、夏休みになって「初めまして」になりますね。
③給食を病院の厨房まで取りに行く
これは給食室が設置されていない園の場合です。
私が勤めていた院内保育園では、病院の厨房で一緒に給食を作ってもらっていました。
給食、昼補食、夜補食のたびに病院までワゴンを押して外を歩いて取りに行きます。
室内移動できる所ならいいですが、いったん外へ出るところはちょっと大変です。
病院に厨房があるから、あえて園内に給食室を設置しないところは少なくないんじゃないかな。
④夜間保育がある
私のいたところでは、夜間保育の人は19時から翌朝7時までの勤務で、2人体制でした。
途中4時間の仮眠時間があって、簡易ベッドで交代で仮眠を取ります。
夜間は暇だと思われているので、あれこれ用事を頼まれていたのがちょっと大変そうでしたね。
子どもの状態によって時間がある無しが変わってくるし、みんながそれぞれに頼むから、やることがいっぱいになっちゃったりして。
それでも、お給料がとても良かったので人気がありました!
ただ、夜間保育は毎日必ずあるわけではなく、夜勤の保護者がいない日は閉園です。
未就学児のいる保護者に夜勤をさせない病院には、その院内保育園での夜間保育は無いでしょう。
それでは次に、私が思う院内保育園のメリット、デメリットを紹介します!
院内保育のメリット
①保護者がすぐそばで働いている
保護者がみんな同じところで働いているので、連絡がつかないなんてことは無いです。
子どもが体調を崩したときも、比較的早めに迎えに来てくれるのはありがたかった!
基本的に勤務の時だけに預けるので、保護者がお休みのときに登園することはほとんどないですね。
②院内保育園は給料が高め
お給料が近隣の他園よりかなり良かったです。
院内保育園は全体的にその傾向があるようですよ。
特に夜間は高かった!
③院内保育園は行事が少ない
私のいたところは、行事がほぼ無かったです。
保護者がみんな同じ職場なので、行事があっても誰かが必ず参加できなくなるからかな、と思います。
行事が無くて寂しいと感じる人もいると思いますが、そういう人は転園したり、3歳から幼稚園に移ったりしてるかな。
他の保育園に通っていても、保育園が休みだと院内保育園に来ていたので、上手に利用しているな、と思いました。
④運営会社がしっかりしている場合
保育運営の委託を受けた企業がまともな企業なら、労使がしっかりしていて安心感があります。
私がいたところは異業種の企業委託だったので、公立なみにちゃんとしていました。
労使が不安な保育園は案外多い印象があるので、私にとってはここはメリット大です!
そのかわり、保育の内容は現場にすべてお任せなので、保育の中身は現場にいる園長によってだいぶ変わってしまいます。
院内保育園のデメリット
①子どもの遅い登園
病院での勤務時間がまちまちで、お昼近くに登園してくる子どもがいます。
シフトが遅い時間なのに、早く来てとは言えないですもんね…。
遅くくる子は、給食もあまり食べられないし、お昼寝もできないんですよね。
遅くまで寝ているんだと思います。
まあ、そうなりますよね(汗)
②給食運び
給食を外へ取りにいかないといけない園はちょっと大変です。
雨の日も、風の日も、雪の日も!給食、補食のたびに園と病院の厨房を往復しなくちゃいけない。その間、ひとり職員が減ってしまうのは痛手でした。
③365日開園、24時間開園の日
開園時間がとにかく長いです。
とはいっても、保育園に預けている保護者が夜勤に入る回数はそれほど多くありません。
病院にもよるかな、とは思いますが、毎日24時間にではないと思います。
ただ、人が少ないと無茶なシフトになりがちです。
私のいたところも、数少ない正規職員が24時間オーバーで勤務することもありました。
休園日が無いというのは、なかなかハードです。
でも、土日や連休こそ働きたい!という人もいるから、そんな人にはむいてるかな。
私が院内保育園を辞めた理由
私がいた院内保育園はとにかく安全環境が悪かったんです。
ビックリするくらい。
新しく入職した人たちで変えようとしたのですが、上手くいきませんでした。
それは、聞き入れてもらえなかったのではなくて、元々の安全感度が低いせいで、なかなか理解が進まなかったのです。
今思えば、もう少し頑張ったら良かったな…と思います。
その後、私立の保育施設を経験して、『問題』自体は院内保育園だからとか関係ないってことが分かりました。
保育園、小規模園、企業主導型保育所、公立、私立、ベビーホテル、託児所などなど。
いろんなタイプの保育施設があります。
保育は一緒でも、業務内容はそれぞれで少しずつ変わってきます。
今の職場が合わないのなら、違うスタイルの保育施設で探してみてもいいのかな、と思います。
『はじめての保育士準備講座』を無料配布中!
国家試験組保育士のための保育士準備講座です。
保育現場で働くときに必要な知識や心構えを20のステップで学びます。あなたの挑戦にご活用ください。